よりよく「話す」「書く」秘訣②~小学生の算数、説明できる?

講師にとって、またレッスンに参加したい!と相手に思ってもらうために必要な力。それは

「どんな生徒さんでもわかりやすいように、説明する」こと。

自分の講座に熱い想いがあって、素敵なレシピやメソッドがあっても、

どこが一番大切なポイントなのか、どうやるとうまくできるのか、

それをレッスンで相手が理解、納得してくれないと、満足度は高まらないし

逆に、誰でもよくわかるように教えることができれば、レッスン後にそれを自然と実践してくれる。

またあのレッスンを受けてみたいな、先生に会いたいな、と思いやすくなるのだ。

そんなことわかってる!でも、どうやったらわかりやすく伝えられるの?!

そんなときは・・・!

小学生の算数を、家族に説明してみよう!

・・・どういうこと?

一般的に、わかりやすく説明するコツとして「子供でもわかることばで話そう」と言われる。

でも、それを自分のレッスンに置き換えたとき、できているのか判断できない場合もある。

ならば、本当に子供に教える内容で練習してみよう!

実際、私がわが家の小学生たちに算数を教えていると、

「素数とは」「最大公約数とは」「体積とは」「分配法則とは」・・・

いざ質問されると、”わかりやすい答え方”に窮する用語ばかり。

逆に、子どもに説明させてみようとすると、これまたしどろもどろ。笑

例えば素数。正式な定義を調べると「2以上の自然数で、正の約数が1とその数自身のみであるもの」となる。

・・・そうなんだろうけど、ちょっとわかりにくくないか?(目が泳ぐ)

・・・し、自然数って何やっけ?(小声)

初めて出会う言葉や概念は、「で、要はなに?」を端的に説明されないと、記憶に残らない。

講師自身も、知らず知らずのうちに、その業界では当たり前だけど、

初心者の人にはぽかん・・・な言葉や定義を使ってしまっているかもしれない。

その思い込みに気づくためには、「リアルに子供が習うこと」を教えるシミュレーションが一番。

そっか、小学生なんだから、そもそもここから言わなきゃわかるわけないよね!

もし自分だったらどう言えば納得するかな?

「本当にわかりやすい言葉選び」と、とことん向き合うことができる。

人は、話すことで自分自身の理解度に気づく。足りないものを学べば、腑に落ちる。

理解が深まれば、当たり前と思っていたちょい難しい用語も「素因数分解」して、もっともっとシンプルな言葉におきかえることができるようになる。

さて、先ほどの素数について、勉強し直した私。

そして、10歳の息子の心にすっと入る言葉を選ぼうと試みて、こう説明してみた。

「素数は、1と、その数字自身でしかわりきれない数字のことだよ。2とか3とか7とか」

「最大公約数っていうのは、この数とこの数をどちらも割り切ることができる共通の数のうち、一番大きなもののことだよ」

なるべく平易なことばで話すことに成功した(と思う)。

さらには、具体例を出すことで、公約数と公倍数の違いについても(たぶん)わかりやすく教えられた。

今、私は約数について詳しくなれたという実感がある。笑

小学生のお子さんが家にいなくても、話す相手はパートナーでも、親でも、友達でもいい。

もちろん、理科の実験でもいいし、社会の用語でもいい。

「子供に教える、ちょっととっつきにくいテーマ」をいかに工夫してわかりやすく教えるか。

この練習が、大人向けのレッスンでの説明力にも必ず結びつく。

「言葉の意味を限りなくシンプルにかみ砕き、言い換える」訓練が、楽しくできるからだ。

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